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何かの小部屋

「 活動5日目にっき 」

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2024.11.23 Saturday 16:57

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活動5日目にっき

2009.12.07 Monday 17:20

やっと追いつきました、探索5日目の日記。
巧い前口上が思いつきません。

=====================================================
抜けるような青い空、目が眩んでしまうほどに白い雲、其処を悠悠自適に飛び
回る小鳥達、耳を澄ませばその小鳥達の囀りが心地よく感じられる。
そんな空をぼんやりと眺めながら、連れの後ろを歩いている沓子だったが、前
を歩いていた連れの背にぶつかり、その意識を改める事になった。

「どうか…したのですか?」
「いやなに、今日はこの辺りでキャンプを張ろうかと思ってな」
「あら…?もうそんな時間でしたか」

時計を見ると既に17時を回っていた。
先ほどまで抜けるように青かった空も、日が傾くにつれ次第に赤味を増してい
く。このまま行軍を続けては、テントや寝具を出すのは闇に包まれた状態で行
わなければならない。そうなると時間が掛かるばかりでなく、もし、何物かに夜
襲を仕掛けられても、即時対応が出来なくなってしまう。
其れだけは何としても避けなければ。

「そうですね…そうしましょう。シルバさん、スウェイさんお願いします」
「任しときー」
「了解しました」

男手が少ないので助かっているのも事実だが、やはり、毎日任せてしまうので
は心苦しいというのが本音ではある。彼らは善意でやってくれているのだから、
それに甘えない手は無いのだが、沓子の心には何処かしら引っ掛かる物がある。
『…職業病、かしらね』
そんな事を独りごちながら、牡丹と共に夕食の準備を進め始めたのだった。

キャンプの準備と一通り夕食、片付けを済ませた一行は、寛ぎの時間を送って
いた。在る者は雑談を交わし、また在る者は明日の準備に余念が無い。
その一方で沓子は、キャンプ地から多少離れた場所で仰向けに寝そべり、静か
に星空を眺めていた。

『…後どのくらい…この探索が続くのかな…』

その顔は、何処か愁いを帯びた様子だった。
そして、両の掌を顔に近づけ、パンッと思い切り良く両頬を叩く。

『ダメダメ!この調査任務は総一様の代行なんだから!今更になってホームシ
ック?こんな事でどうするの私!確りしなきゃ』

決意を新たにしたその時、不意に人の気配がする事に気がついた。
同行者、ザジ=アンジェルタである。

「どうしたね、その様なところで黄昏おって」
「あぁ、いえ、ちょっと考え事を…」
「ふむ…。それにしては頬を叩く音が聞こえたような気がしたが…気のせいじゃ
ったかの?」
「…っ!」

思いも寄らないザジからの意地悪げな質問に、咄嗟に俯き顔を赤らめる沓子。

「はっはっ、すまんな。別に意地悪のつもりで言った訳ではないのだよ」

そう言いつつ、沓子の隣に座り、そのまま仰向けに倒れ星空を仰ぐ。

「…それにしては、タイミングを合わせ過ぎでは在りませんか?」
「まぁそう怒るでない。なに、一寸した老婆心でな。未知の世界をそう悲観する
事はない、という事を言いたかったんじゃよ」

何時に無く真面目な顔をするザジの横顔をまじまじと見つめる。こんな事を言い
に来るとは、夕食で妙なものでも食べたのだろうか?
そういえば、あまり見慣れぬ食材を調達してきたのもザジとヤヨイだった。

「なんじゃ?私の顔に何かついておるか?」
「え…?いえ、何でも在りません」
「そうか…?因みに、今宵の食材はどれも常食できるものであって、毒などの類
ではないから安心していいぞ」

心を見透かされたような発言に戸惑いを隠せない沓子。

「尤も、ヤヨイの収穫分は6割ほど毒物だったので捨てたが、な…。はっはっは」

そして其れを笑って一蹴する気概さを持つザジ。
「仲間」というものは大概にしてこういうものなのだろう。

「帰りたくなる気持ちも判らなくは無い。何しろ、未知との戦いの毎日じゃから
の…。常人には耐えられまいて…。だから、疲れたときは休めば良い」
「…そうですね。此処の所、疲れが溜まっていたのかも知れません。ザジさん、お
気遣いありがとうございます」
「病は気からとも言うしの…。感謝される事ではないよ」
「あはは、確かにそうですね」
「うむ」

二人は真面目な顔を見合わせ、その真面目さ振りについ噴出してしまう。
そしてその瞬間、獣の唸りとも遠吠えともつかぬ声が二人の耳に届く。

「これは…シルバの声ではないな」
「野犬の遠吠え…?それも数が多い…不味いですね」
「うむ、急いで戻るぞ」

彼女等はがばっと体躯を起こし、其のままの勢いで皆の居るキャンプ地へと走り
出したのだった。

=====================================================
次回更新のmob予定が野犬x5だったので、夜襲を想定した日記です。
まぁ、そんなことは微塵も無かったわけですが…。

なんとなく、ホームシック気味になってるとーこさん。そりゃまぁ、総一とシルヴィス
二人が一つ屋根の下にいるんですから、そりゃまー気が気じゃありませんね。
50日の辛抱です、がんばれとーこさん。

そして、PTMのザジさんがなんだかダンディでカッコイイ事になってますが、良く
良く見ると、どうにも間抜けなこと言ってます。文才ねぇな私!

とりあえず、文中「沓子」になってるのは気のせいって事にして置いてください。
別に複線とかそんな大層なモノではないですから。

…ホントダヨ?

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